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漂う痛み

男とは同じにほいがした。

 

私はまだ鸞である

対をなすパートナーがいない。

師を失くし成長もできず

現れる時代は訪れない。

 

男はこの地の民に崇め奉られるも恐れられ

誰にも近寄られず

また孤独であった。

 

私が魚と笑えば

男は雛と小ばかにしてきた。

 

水底の漂う流れに

私は悲しみの詩を唄う。

男は何も言わず

ただその詩を聞いていた。

 

 

 

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Uploaded on January 24, 2018